[ニューヨーク 11日 ロイター] – ニューヨーク外為市場ではドルが上昇し、対ユーロでは約16カ月ぶりの高値を更新した。前日発表された米消費者物価指数(CPI)が約31年ぶりの大幅な伸びを記録したことが引き続き材料視された。
10月の米CPIは前年同月比6.2%上昇し、米連邦準備理事会(FRB)が予想より早く利上げを行うとの観測が高まった。
終盤の取引で、主要通貨に対するドル指数は0.36%高の95.163。一時、2020年7月22日以来の高値となる95.197を付ける場面もあった。
ユーロ/ドルは0.28%安の1.1446ドル。一時、20年7月以来の安値となる1.1430ドルに沈んだ。
UBSの為替ストラテジスト、バシリ・セレブリアコフ氏は「CPIの余波が続いているようだ」とし、インフレ高進を示す指標は「インフレの高まりが一過性という主張を弱め、FRBはより早い時期の引き締めを迫られる可能性がある」と述べた。
FXストリート・ドット・コムのシニアアナリスト、ジョセフ・トレビサニ氏は、米債券市場がベテランズデーのため休場だったことで、取引が減り、値動きが誇張された公算が大きいと指摘した。
ポンド/ドルは0.31%安の1.3363ドル。一時、20年12月以来の安値となる1.3359ドルを付けた。
英国立統計局(ONS)が発表した9月の国内総生産(GDP)は前月比0.6%増加。しかし、7・8月のGDPは下方修正された。
ドル/円は0.15%上昇。終日113.81─114.15円のレンジを推移した。
ドルは対スイスフランでも0.4%上昇した。
豪ドルとニュージーランドドルも対米ドルで下落。豪ドルは0.46%安、NZドルは一時10月14日以来の安値に沈んだ後、0.54%安で推移した。
トルコリラは1ドル=9.975リラまで下落し、過去最安値を更新した。
暗号資産(仮想通貨)のビットコイン は0.2%高の6万5053.95ドル。
ドル/円 NY午後4時 114.06/114.09
始値 113.95
高値 114.10
安値 113.82
ユーロ/ドル NY午後4時 1.1445/1.1449
始値 1.1469
高値 1.1477
安値 1.1444