[ワシントン 22日 ロイター] – 米商務省が22日に発表した第3・四半期の実質国内総生産(GDP)確報値(季節調整済み)は年率換算で前期比2.3%増と、改定値の2.1%増から上方改定された。

ただ、伸びは前四半期の6.7%から大きく減速し、2020年第2・四半期以来の低い伸びにとどまった。世界的なサプライチェーンの制約に伴う自動車などの商品不足や、家計や企業向けなどの政府のコロナ支援金策縮小が重しとなった。

8月終盤に、米メキシコ湾の石油関連施設などに被害をもたらした大型ハリケーン「アイダ」も圧迫要因となった。

ロイターのまとめたエコノミスト予想は2.1%増だった。

しかし、経済活動にはその後弾みが付いており、ロイターのエコノミスト調査によると、21年の成長率見通しは5.6%と、1984年以来の高い成長率を記録する可能性があるとみられている。

同時に、新型コロナウイルスのオミクロン変異株の感染拡大が、来年第1・四半期の成長を大きく押し下げる可能性も指摘される。

FWDBONDSのチーフエコノミスト、クリストファー・ラプキー氏は「消費者の旺盛な需要に支えられ、第4・四半期は目覚ましい成長になる見通し」としつつも、「オミクロン株が障害となり、22年に向けて経済の道筋は険しいものとなるだろう」と述べた。