[モスクワ 24日 ロイター] – ロシアのノバク副首相は24日、欧州で天然ガスが高騰していることについて、ロシア産の天然ガスを欧州に供給するガスパイプライン「ノルドストリーム2」の承認が遅れており、欧州はロシア産のガスを追加で調達できるチャンスを逃しているとの認識を示した。
副首相は国営テレビ「ロシア24」に対し、ノルドストリーム2に投資した欧州企業は、ドイツと欧州連合(EU)の承認を待っており、欧州企業はノルドストリーム2が稼働すれば、長期契約に加えて追加の天然ガスを調達できると述べた。
ノルドストリーム2は9月に完成したが、ロシアの影響力が増すとして、米国のほか、ポーランドやウクライナなど一部の欧州諸国が稼働に反対している。
ノバク副首相はノルドストリーム2が2022年半ばに承認されるとの見方を示した。
欧州の一部の政治家や専門家は、ロシアがノルドストリーム2の承認を早めるため、ガスの供給を抑制していると批判。ロシアはそうした見方を否定しており、一部の大手ガス購入企業も追加の供給は求めていないと述べている。
ノバク副首相は、欧州の政治家がエネルギー政策でミスを犯したとも指摘。長期契約を減らし、スポット契約を増やしたことなどがガス高騰の原因になったとの見方を示した。