[ロンドン 24日 ロイター] – 暗号資産(仮想通貨)ビットコインBTC=BTSP>が24日の取引で約9%下落し、6カ月ぶりの安値を付けた。ロシアによるウクライナ侵攻の懸念で世界的にリスク資産に売りが出ている。
ビットコインは8.8%安の3万3058ドルと、昨年7月23日以来の安値を更新。昨年11月に付けた過去最高値の6万9000ドルの半分以下の水準となった。
米国務省は23日、ロシアが軍事行動を取る恐れがあるとして、在ウクライナ大使館職員の家族に出国を命じたと発表。また、米政府職員の自主的な出国を認めたほか、米国民も直ちに国外退避を検討すべきと表明した。
紛争に対する懸念から世界的に株価が下落する一方、ドル相場のほか原油価格が上昇。米連邦公開市場委員会(FOMC)を25─26日に控えていることも市場が神経質になる要因になっている。
ビットコインに連動する傾向のある他の仮想通貨も下落。イーサは13%安の2202ドルと、昨年7月27以来の安値を付けた。
ホライゾンのプレジデント、マーク・エレノウィッツ氏は「マクロ経済情勢が変化するまでビットコインは向かい風に直面する」とし、「利上げが実施されれば、ビットコインなどのリスク資産に一段の売りが出る可能性がある」と述べた。