[ニューヨーク 24日 ロイター] – ロイターの分析によると、米国の新型コロナウイルス感染症による死者が23日に11カ月ぶりの高水準に達した。米国内の一部では新規感染者や入院者が減少し、オミクロン変異株による感染の波がピークを迎えつつある兆候も垣間見られるものの、現時点で7日平均の死者はデルタ株感染のピーク時を上回っている。

オミクロン変異株感染による1日当たりの死者は7日平均で2200人。大半がワクチン未接種という。同ベースでのデルタ株による死者の最多は昨年9月23日に記録した2078人。

ただ死者数は、感染が急拡大した21年1月の1日当たり3300人をなお下回っている。

全米の過去7日間の感染者は前週比12%減少。全米の入院も14万7000人弱と、ピークに達した20年1月の15万2746人を依然下回っているが、アーカンソー州やノースカロライナ州など一部の州では最多を更新している。

バイデン米政権のファウチ首席医療顧問は24日、MSNBCとのインタビューで「特定の地域ではピークに達した」とし、「今後週間で、米国全体で状況が好転する確信している」と述べた。

世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は24日、新型コロナのパンデミック(世界的な大流行)を巡り、オミクロン株の出現が急性期の終わりを告げるものと考えるのは危険だと警告した。