ゴールドマン・サックス・グループのジョン・ウォルドロン社長兼最高執行責任者(COO)が異例の連邦準備制度理事会(FRB)批判を展開した。
ウォルドロン氏は連邦公開市場委員会(FOMC)会合が開催された26日、ここ数年で金融当局の独立性は損なわれ、市場からの信任は失われたと舌鋒(ぜっぽう)鋭く批判した。同発言の後に終了したFOMC定例会合では、高インフレと闘うため超緩和策の終了に向けて金融当局が動き始める姿勢が示された。
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ニュージャージ州投資委員会主催のオンライン会合で年金基金運用者らを相手に講演したウォルドロン氏は、この2年間で起きたことは「金融当局の独立性に疑問符を付けた」と指摘。「正しいと考えることを行い、ご都合主義では動かない独立した金融政策のエンジンとして」の金融当局の行動力に疑問を呈した。
その上で「ここにそのチャンスがあるが、立ち上がってやってくれるかどうか、やや心配している」と述べた。同氏は、市場の抵抗を受けても米金融当局が利上げとバランスシートの縮小を続けられるのかという質問に回答。自身の発言が問題を政治化するリスクがあることは認識していると付け加えた。
原題:Goldman’s No. 2 Takes Rare Swing at Fed’s Autonomy and Resolve(抜粋)