[ブリュッセル 2日 ロイター] – 欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は2日、一部の天然ガスおよび原子力発電について、地球温暖化抑制につながる持続可能な「グリーン」な投資と認定する最終案を発表した。2050年までに域内の二酸化炭素(CO2)排出を実質的にゼロとする目標達成につなげたい考え。

提案によると、ガス発電所は30年までに1キロワット時当たりのCO2排出量を270グラム以下、もしくは今後20年間で年間550キログラム以下とする条件で、グリーンと認定される。35年までに全ての燃料を低炭素ガスとする必要もある。

新規の原発事業については、グリーン認定を受けるために、45年までに建設許可を取得し、50年までに放射性廃棄物(核のごみ)を安全に処分する詳細な計画を提示することが条件となる。

EU加盟国と欧州議会は4カ月以内に法制化を目指すが、今回の提案を巡っては加盟国内で見解が別れており、EU加盟27カ国中20カ国が反対すれば阻止される。

承認されれば、23年1月から施行される。