[ドネツク(ウクライナ) 7日 ロイター] – ウクライナ東部のドネツクの親ロシア派勢力の指導者を名乗るデニス・プシリン氏は7日、ロイターのインタビューに応じ、本格的な戦争が今にも勃発する恐れがあるとし、戦争が始まればロシアに支援を要請する必要が出てくると述べた。
親ロシア派の「ドネツク人民共和国」を率いるプシリン氏は、戦争が勃発し大勢の犠牲者が出る恐れがあると警告。「ウクライナが西側諸国の支援を得て一線を越えれば、ロシアに対する支援要請は排除しない」と述べた。
武器供与を巡りロシアと接触していないとしながらも、ロシア議会で先月、与党議員がドネツクのほか、近隣のルガンスクに武器を供与する必要があると発言したことに言及。根拠は挙げずに、ウクライナによる「軍事行動の脅威」が常に存在しているとし、大規模な戦争が今にも始まる恐れがあるとの見方を示した。
これとは別にロイターは「ドネツク人民共和国」の元政治指導者で、現在は軍事部門を統括するアレクサンドル・ホダコフスキー氏に対するインタビューも実施。その中でホダコフスキー氏は、ロシアに対しドネツクに3万人の兵士を派遣するよう呼び掛けた。
ホダコフスキー氏によると、ドネツクの親ロシア派は3万人の兵士を抱えているが、前線で戦う準備ができているのは1万人。「前線でライフルを持つ少なくとも4万人の兵士が必要だ」とし、ロシアに対する3万人の派兵の要請を明らかにした。
これについてロシア大統領府からコメントは得られていない。