[国連 17日 ロイター] – ブリンケン米国務長官は17日、ウクライナ情勢に関する国連安全保障理事会の会合で演説し、ロシア軍が「数日中」にウクライナに対する攻撃を開始する用意を整えていることを米当局の情報が示していると警告した。

ロシア軍の撤収は確認していないとした上で、ロシアがウクライナ侵攻の口実を捏造することを計画しており、こうした口実には「化学兵器を使用した偽もしくは実際の攻撃」が含まれ、「ジェノサイド(大量虐殺)やエスニッククレンジング(民族浄化)」と表現する可能性があると警鐘を鳴らした。

ロシアが首都キエフも攻撃の標的としている可能性もあると述べた。

その上で「ロシアはきょうにも、飾りや曖昧さ、偏向なく、ウクライナを侵攻しないと表明することが可能だ」とし、「世界に対しはっきりと表明した後、軍部隊や戦車、戦闘機を撤収し、外交官を交渉のテーブルに向かわせ、行動で示してもらいたい」と語った。

また、ロシアのラブロフ外相に書簡を送り、来週欧州で対面会談することを提案したと明らかにした。

ブリンケン長官の演説に先立ち、ロシアのヴェルシニン外務次官は安保理の会合を「ロシアがウクライナを攻撃するという根拠のない非難」を提示する「サーカス」にしないよう訴えた。