緊張が高まるウクライナ情勢をめぐり、アメリカのブリンケン国務長官は、今月24日にスイスで開催が予定されていたロシアのラブロフ外相との会談を行うことはできないと表明しました。

ウクライナ情勢をめぐり、アメリカのブリンケン国務長官は22日、ワシントンでウクライナのクレバ外相と会談したあと、そろって記者会見を行いました。

この中でブリンケン長官は、ロシアがウクライナ東部2州のうち親ロシア派が事実上支配していた地域の独立を一方的に承認し、軍を送る準備を整えていることについて「すでに侵攻が始まっている」と強く非難しました。

そのうえで、今月24日にスイスで開催が予定されていたロシアのラブロフ外相との会談について「現時点では、行っても意味がない」と述べ、会談を行うことはできないとロシア側に伝えたことを明らかにしました。

ブリンケン長官はラブロフ外相との会談について、あくまでロシアによるウクライナへの軍事侵攻がないことが前提条件だとしていました。

外相会談では事態の打開に向けたバイデン大統領とプーチン大統領の首脳会談の時期や形式についても話し合われるとされていたため、外相会談の中止によって首脳会談の見通しも不透明となっています。