[ニューヨーク 11日 ロイター] – ニューヨーク外為市場ではドルが上昇。ドル/円は1ドル=117円台に乗せ、5年ぶり高値を付けた。ユーロや資源国通貨は売られた。ロシアとウクライナとの協議で一定の進展があったというプーチン大統領の発言が材料視された。

プーチン大統領はベラルーシのルカシェンコ大統領との会談で、ウクライナとの交渉は実質的に毎日行われており、「交渉担当者からの報告では、一定の前向きな変化がある」と述べた。

主要通貨に対するドル指数はプーチン大統領の発言を受けて一時下落したものの、その後切り返し、終盤の取引では0.76%高の99.11。週足でも0.56%高となる見通し。先週は2%高と、2020年4月以来の大幅な伸びを記録していた。

ドル/円は1.03%高の117.32円。

オアンダのシニアアナリスト、エド・モヤ氏は「インフレ圧力増大への対応で、米経済が他国をアウトパフォームするという見方から、リスク回避局面で、ドルが対円で堅調に推移している理由だ」と指摘した。

15─16日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)で、利上げが実施されるという観測もドルを支えている。一方、日銀は17―18日に開く金融政策決定会合で現行の金融政策を維持するとみられている。

ユーロ/ドルは0.69%安の1.0912ドル。週間では小幅安となる見通しで、そうなれば6週連続での下げとなる。

資源国通貨も下落し、オーストラリアドルとニュージーランドドルは対米ドルでともに0.8%下落した。 暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.64%安の3万8798ドル。

ドル/円 NY終値 117.28/117.31

始値 116.87

高値 117.35

安値 116.83

ユーロ/ドル NY終値 1.0909/1.0913

始値 1.1009

高値 1.1032

安値 1.0903