A screen displays a live news broadcast of Chinese President Xi Jinping at the National People’s Congress in Beijing, China, on Saturday, March 5, 2022. Photographer: Qilai Shen/Bloomberg

言葉だけでは不十分。中国当局が突然とも思える市場の安定化方針を打ち出したことを受け、中国・香港株は今週、一転して大幅上昇しましたが、ベテラン投資家らはもっと明確な根拠を待っています。モルガン・スタンレーのストラテジストは、最近の大幅下落局面が終わったと確信するには不動産とテクノロジー両分野での具体的な措置が必要だと指摘しました。「ゼロコロナ」政策の緩和が中国本土株に対する信頼感向上に欠かせないとの声も投資家から聞かれます。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

習主席は何を語るか

バイデン米大統領は中国の習近平国家主席と18日に電話協議を行う。バイデン氏はウクライナでの戦争を巡り、ロシアに対する国際的な圧力をさらに強めたい考えだ。ロシア大統領府のペスコフ報道官はウクライナとの和平交渉が著しく進展したとの一部報道について、「総じて誤りだ」と発言。「一部に正しい要素もある」としたが詳細には触れなかった。米下院はロシアの最恵国待遇を撤回する法案を圧倒的多数で可決した。これによりロシアからの輸入品への関税を大幅に引き上げることが可能になる。法案は次に上院で取り上げられる。

JPモルガンが処理

JPモルガン・チェースはロシア政府がドル建て債利払いのために用意していた資金を処理し、シティグループに送金したと、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。それによると、ロシアはコルレス銀行のJPモルガンに指示し、支払いを代行するシティに利払い資金を送金させた。JPモルガンは規定通り米当局に許可を求めてから実施したと、関係者の1人が語った。

政策金利0.75%に

イングランド銀行(英中央銀行)は3会合連続の利上げを発表した。政策金利を0.25ポイント引き上げて0.75%とし、コロナ禍以前の水準まで戻した。決定は8対1。カンリフ副総裁が据え置きを主張した。英中銀はまた、インフレ率が4-6月(第2四半期)に8%前後になるとの見通しを示し、従来の7.25%から引き上げた。政策発表後、6月までに1回で0.5ポイントの利上げがあるという市場の予想は消えた。

上振れなら可能性排除せず

欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのクノット・オランダ中銀総裁は、既に大きい消費者物価上昇率が上振れするようならば、2022年中に2回の利上げを行う可能性も排除しないと発言した。ウクライナでの戦争による経済の不透明感にもかかわらず、十数年ぶりの利上げが今後数カ月で実施される可能性もあると述べた。

ロシア産原油は出回らないと予想

商品トレーダーのピエール・アンデュラン氏は原油相場が年末までに1バレル=200ドルに達する軌道を想定している。ロシアのウクライナ侵攻とそれを受けて発動された制裁の結果、これまでに日量約400万バレルが市場から失われたと見積もっている。アンデュラン・キャピタル・マネジメント創業者の同氏は、ロシアのプーチン大統領がウクライナとの何らかの即時停戦で合意しても、ロシア産原油は市場に出回らない可能性が高いと指摘した。

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