[リビウ(ウクライナ) 24日 ロイター] – ウクライナのゼレンスキー大統領は24日、ブリュッセルで開かれた北大西洋条約機構(NATO)緊急首脳会議でオンライン演説を行い、ロシアはポーランドを含むNATO加盟国も攻撃する恐れがあるとし、ウクライナに対する軍事支援の増強を要請した。

ゼレンスキー大統領は、ロシアによる侵攻が2カ月目に入る中、ロシア軍に対抗するために戦闘機、戦車、対艦兵器のほか、防空能力の向上が必要になっていると述べた。

その上で、ロシアはバルト三国、ポーランドなどのNATO東部諸国も攻撃する恐れがあると警告。「ロシアが(攻撃を)ウクライナにとどめるつもりがないことは、分かっているはずだ」と述べた。

ゼレンスキー氏は、NATO加盟国が個別にウクライナに提供した支援に謝意を表明。ただ「NATOは人々を救うためにできることをまだ行っていない」とし、「ウクライナは西側諸国とロシアとの間のグレーゾーンのようになっているが、ウクライナはわれわれ全てが共有する価値観を防衛している。NATOはウクライナに必要な兵器を提供することで、ロシアの攻撃と占領によるウクライナ人の死を防ぐことができる」と述べた。