[イスタンブール 4日 ロイター] – トルコ統計局が4日発表した3月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年比61.14%で、20年ぶりの高水準となった。

ウクライナ情勢の緊迫化でエネルギーやコモディティーが高騰した。昨年末のリラ急落も影響した。

前月比では5.46%。ロイターがまとめた市場予想は前年比61.5%、前月比5.7%だった。

生産者物価指数(PPI)上昇率は前月比9.19%、前年比114.97%。

3月は、ガソリンを含む輸送費が前月比13.29%上昇、教育費が6.55%上昇。前年比では輸送費が99.12%上昇、食品・非アルコール飲料が70.33%上昇、家具が69.26%上昇。

トルコはエネルギーのほぼ全量を輸入に頼っている。

ブルーベイ・アセット・マネジメントのティム・アッシュ氏は「トルコ中央銀行の政策がインフレ抑制に寄与していない。中銀の非正統的な政策がインフレの主因だというのが圧倒的多数の見方だろう」と指摘。「ウクライナ戦争で事態が一層悪化している」とし、中銀が2011年以降、インフレ目標の前年比5%を達成していないと述べた。

トルコリラはインフレ統計には反応薄。0.1%安の1ドル=14.71リラで取引されている。昨年は44%、今年も10%値下がりしている。