[ニューヨーク 5日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、連邦準備理事会(FRB)当局者からタカ派的な発言が相次いだことで、ドルが上昇した。

主要6通貨に対するドル指数は一時99.526と、2020年5月以来の水準に上昇。終盤の取引では0.5%高の99.498。

この日はFRBのブレイナード理事が、FRBは「系統的に」利上げを行い、早ければ来月にも約9兆ドルのバランスシートの縮小に着手し、前回の縮小時よりも「かなり」早いペースで縮小を進めると述べた。

このほか、カンザスシティー地区連銀のジョージ総裁は0.50%ポイントの利上げは「他のことと合わせて検討しなければならない選択肢の一つになるだろう」と指摘。同総裁もバランスシートの迅速な縮小を支持している。

ウェルズ・ファーゴ・セキュリティーズ(ニューヨーク)のマクロストラテジスト、エリック・ネルソン氏は「この日のドルの動きは、主にブレイナード理事のタカ派的な発言を受けたものだった」と述べた。

ドルは対円で0.7%高の123.63円。一時は123.66円と、約1週間ぶり高値を付けた。

ユーロは対ドルで0.6%安の1.0901ドル。仏大統領選を巡る懸念がユーロの重しになっている。

この日は豪ドルを中心に資源国通貨が上昇。オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)は政策金利のオフィシャルキャッシュレートを過去最低の0.10%に据え置いたが、金融引き締めに「忍耐強く」取り組むとしていた文言を削除し、2010年以来となる利上げに向けて一歩踏み出した。

豪ドルは0.4%高の0.77521米ドル、ニュージーランドドルは0.2%高の0.6937米ドル。

ドル/円 NY終値 123.60/123.62

始値 122.87

高値 123.66

安値 122.76

ユーロ/ドル NY終値 1.0903/1.0907

始値 1.0969

高値 1.0977

安値 1.0901