[ウィーン 11日 ロイター] – オーストリアのネハンマー首相は11日、ロシアを訪問し、プーチン大統領と会談した。2月24日にロシアによるウクライナ侵攻が始まって以降、欧州連合(EU)首脳がプーチン大統領と対面会談するのは初めて。
ネハンマー首相は会談後発表した声明で「これは友好的な訪問ではない」とし、「実に率直かつオープンだが厳しい」会談だったと説明。「双方に敗北しかもたらさない戦争」を終わらせる必要があると、プーチン大統領に対し明確にしたと明らかにした。
首相報道官によると、会談はモスクワ郊外ノボオガリョボの大統領公邸で行われた。会談時間は75分。プーチン氏との会談としては比較的短い。
ネハンマー氏は記者会見で、他の国はプーチン氏の考えを共有しておらず、戦争が長引けば長引くほど西側諸国の制裁措置が厳しくなるとプーチン大統領に面と向かって伝えることが重要だったとした。「1回でも、10回でも十分でなく、100回言わなくてはならないかもしれない。平和を取り戻し、ウクライナ国民が安全に暮らせるようにするために、あらゆる手段を尽くさなければならない」と述べた。
ネハンマー首相は9日にはウクライナを訪問。首都キエフでゼレンスキー大統領と会談し、ウクライナへの「政治的支援」を表明した。