フィンランドは北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）加盟申請につながるとみられるプロセスを開始した。隣国スウェーデンでは、ロシアのウクライナ侵攻を受け、加盟に向けた動きを与党が支持しているとメディアが報じた。
フィンランド政府は13日、安全保障政策についての報告書を公表。ＮＡＴＯ加盟は集団的自衛権条項という形で保証を与えるとの見解を示した。マリン首相はＮＡＴＯ加盟申請は「数週間以内」に決定する可能性があることを明らかにした。スウェーデンのアンデション首相は、同国はまだ状況を分析中だとして、与党がスタンスを変えたとの報道内容を確認することを避けた。
フィンランドとスウェーデンはＮＡＴＯとの関係を深めてきたものの加盟申請には至っていない。ロシアはＮＡＴＯ加盟には結果を伴うと、繰り返し警告している。
マリン、アンデション両首相は13日に合同で記者会見を行い、アンデション氏はロシアのウクライナ侵攻に伴う同国の選択肢をまとめた報告書を５月後半に提出する見通しだとあらためて述べた。
スウェーデンの日刊紙スベンスカ・ダグブラデットは13日、与党・社会民主労働党がＮＡＴＯ加盟反対の姿勢を転換し、６月までに加盟申請を模索すると報じた。同紙は党関係者の情報を基に報じたが、関係者の氏名は明らかにしていない。
原題：Finland Starts Path Toward NATO as Sweden Seen Inching Closer（抜粋）
