Nancy Cook

  • ブラウン上院銀行委員長と民主ウォーレン議員も支持の意向
  • バー氏はドッド・フランク法の制定などに重要な役割果たす
Michael Barr, assistant secretary for financial institutions with U.S. Treasury, speaks during the Advisory Council on Financial Capability meeting at the Treasury Department in Washington, D.C., U.S., on Tuesday, Nov. 30, 2010. The Council unveiled a new coordinated National Strategy for Financial Literacy. Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg *** Local Caption *** Michael Barr

バイデン米大統領は現在空席となっている連邦準備制度理事会(FRB)の銀行監督担当副議長ポストに元財務次官補で、現在はミシガン大学公共政策大学院長のマイケル・バー氏を指名する計画だ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  関係者の1人によれば、大統領は今週、バー氏を最終的な候補に絞った。就任には上院本会議での指名承認が必要。同氏は金融危機を受けて2010年に成立した金融規制改革法(ドッド・フランク法)の制定に重要な役割を果たした。

ワシントンのFRB本部Photographer: Stefani Reynolds/Bloomberg

  大統領が先に同ポストに指名したサラ・ブルーム・ラスキン氏は、指名承認に必要なだけの支持を得られないことが分かり、3月15日に候補を辞退。大統領側近はこの数日間、議員やそのスタッフとバー氏について議論してきた。

  上院銀行委員会のブラウン委員長と、同委メンバーの1人で、消費者金融保護局(CFPB)創設に当たってのバー氏の仕事ぶりをかねて高く評価してきた民主党進歩派のウォーレン議員はいずれも大統領の人選を支持する考えを政権側に示唆しているという。

  バイデン大統領は声明で、バー氏を指名する理由について「米経済と全米の家族にとって極めて重大な局面に当たり、この重要なポストに必要とされる専門知識と経験を兼ね備えている」と説明した。

  その上で、「全米の家計のための物価抑制で私が全力を尽くす一方で、インフレ対策で緊要な役割を果たすのは連邦準備制度だ。上院で現在検討中の他のFRB人事と合わせ、バー氏の指名が承認されれば、強力な銀行監督担当副議長になるだろう」と指摘した。

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原題:Biden Plans to Nominate Michael Barr as Fed Banking Supervisor(抜粋)