[キーウ(キエフ) 17日 ロイター] – ウクライナ南東部マリウポリでは17日、同国軍の兵士がロシア軍による投降要求に抵抗している。
ロシアは16日、マリウポリの市街地をほぼ完全に制圧したと主張し、市内の製鉄所に少数のウクライナ兵が残されているだけだと発表していた。
ウクライナのシュミハリ首相は、ロシアが夜明けまでに投降するよう要求したが、マリウポリの部隊は戦闘を続けていると説明。ABCの番組「ジス・ウィーク」で、ウクライナ兵がマリウポリの一部地域を引き続き支配していると語った。
ロシア軍は北部でウクライナ軍の強い抵抗に遭い、地上戦の焦点を東部のドンバス地域に移すとともに、首都キーウ(キエフ)を含む他の地域に対しては長距離ミサイルなどで攻撃を続けている。
2月24日のロシアによる侵攻開始以降、約400万人のウクライナ人が国外に脱出し、都市は破壊され、数千人が死亡している。
シュミハリ首相は経済も大きな打撃を受けていると指摘。財政赤字は月約50億ドルに上っているとし、西側諸国にさらなる金融支援を呼び掛けた。
ゼレンスキー大統領は財政の安定確保と戦後の復興準備について、国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事と協議したことをツイッターへの投稿で明らかにした。
クレバ外相はCBSニュースのインタビューで、ロシアとの間で最近、外務省レベルの接触がないことを明らかにし、マリウポリの「悲惨」な状況が和平交渉における「レッドライン(越えてはならない一線)」となる可能性に言及した。