ロシア大統領府は15日、プーチン大統領の2021年の収入が1020万2616ルーブル(約1550万円)だったと発表した。ただ、プーチン氏の巨額の資産を管理する友人らの存在がこれまでたびたび指摘されており、額面通り受け止めるのは難しい。

 発表によれば、収入は20年の999万4692ルーブル(約1520万円)から増加した。保有資産は77平方メートルのアパートと駐車場のほか、ソ連製クラシックカーなど国産車が数台。それ以外に約154平方メートルのアパートと駐車場を使用している状況は、前年と同じだった。

 だが、プーチン氏には「隠し資産」の疑惑が絶えない。反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の関連団体は昨年、プーチン氏のために建てられたとされる「宮殿」のような大邸宅の存在を暴露した。1000億ルーブル(約1520億円)が投じられたとされるこの建物をめぐっては、プーチン氏の柔道仲間だった富豪アルカディ・ローテンベルク氏が自らの所有物だと名乗り出て、ホテルとして運営する計画だったと主張した。