[ロンドン/ワシントン 20日 ロイター] – ロシア国防省は20日、次世代の重量級大陸間弾道ミサイル(ICBM)「サルマト」の初めての発射実験を行ったと発表した。

国防省によると、ミサイルは北西部プレセツクから発射され、約6000キロ離れた極東カムチャツカ半島の標的に命中した。

ロシアは長年にわたりサルマトを開発しており、発射実験の実施は想定されていたものの、ウクライナ侵攻が8週間目に入り、地政学的な緊張が高まっているときに実施。プーチン大統領は「最高の戦術的、技術的特性を持ち、現代のあらゆるミサイル防衛を克服できる」とし、「ロシア軍の戦闘能力が強化され、外的な脅威からロシアの安全が守られる」と述べた。

国防省は、サルマトは「世界最強で、標的の破壊範囲が最も長いミサイルで、ロシアの戦略核戦力の能力が大幅に向上する」と表明した。

米国議会調査局によると、ロシアはサルマトに弾頭を10個以上搭載して配備する可能性がある。

米国防総省は、サルマトの発射実験実施についてロシアから事前に通告を受けていたと明らかにした。