[ニューヨーク 11日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場ではドルが下落した。インフレの高止まりが示されたものの、米連邦準備理事会(FRB)による金融政策引き締めが一段と積極化する可能性は低いとの見方が広がった。

米労働省が11日に発表した4月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前月比で0.3%上昇と、伸びは昨年8月以来最小。前年同月比では8.3%上昇と1981年12月以来の高水準だった3月の8.5%から減速した。

ドル指数は一時103.37と4営業日ぶりの安値を付けていたが、米CPIの発表を受け104.13まで上昇。9日に付けた20年ぶりの高値104.19に接近した。もっとも値動きは不安定で、終盤は0.029%安の103.89となった。

ケンブリッジ・グローバル・ペイメンツのチーフ市場ストラテジスト、カール・シャモッタ氏は、今後数カ月でサプライチェーン(供給網)の問題緩和や需要減少が見込まれる中、インフレ圧力は最終的に一時的なものになるとみなすことが適切と指摘。「インフレ期待が全体的に十分固定されていることが問題だ。トレーダーは最終的にこれを見抜き、現在のトレンドはやや反転するだろう」と述べた。

ユーロ/ドルは0.07%安の1.052ドル。

米アトランタ地区連銀のボスティック総裁は11日、住宅ローン金利や米国債利回りなどが上昇していることは、連邦準備理事会(FRB)のインフレ抑制に向けた確約がなお信頼されていることを示していると述べた。

日本円は対ドルで0.48%高の129.79円。ポンドは0.52%安の1.2258ドル。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは3.88%安の2万9797.31ドル。イーサは6.79%安の2168.69ドル。

ドル/円 NY終値 129.96/129.99

始値 129.83

高値 130.81

安値 129.46

ユーロ/ドル NY終値 1.0511/1.0515

始値 1.0546

高値 1.0576

安値 1.0503