4月の米小売売上高は堅調な伸びを示した。広範なベースでの拡大を反映し、高インフレにもかかわらず商品への需要がなお底堅いことを示唆した。
キーポイント |
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・小売売上高は前月比0.9%増加 ・ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は1%増 ・前月は1.4%増(速報値0.5%増)に上方修正 |
自動車とガソリンスタンドを除く小売売上高は1%増だった。小売売上高はインフレ調整していない。
カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース(CIBC)のエコノミスト、アンドルー・グランサム氏は「価格動向を考慮すれば今回の増加は目覚ましいものではないだろうが、インフレ圧力による家計収入の圧迫が選択的消費にまだ重大な影響を及ぼしていないことを、この日のデータは示唆している」と述べた。
4月は13項目のうち9項目で増加。増加は商品への強い需要を反映しているとも言い得るが、消費者物価高騰の結果である可能性もある。
ガソリンスタンド売上高は減少。ガソリン価格がロシアのウクライナ侵攻で急上昇した3月から下落したことを反映している可能性が高い。5月に入ってからガソリン価格は再び上昇しており、5月の小売売上高ではこのカテゴリーは増加しそうだ。4月は自動車の販売が2.2%増加した。
食料品店は0.2%減少。唯一のサービス業の構成要素である飲食店は2%増加(前月は1.9%増)。
月ごとの変動が激しい無店舗小売りは2.1%増加。前月は0.4%増だった。
国内総生産(GDP)の算出に使用される飲食店と自動車ディーラー、建材店、ガソリンスタンドを除いたコア売上高は1%増加。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:US Retail Sales Show Consumer Standing Firm in Face of Inflation(抜粋)