[ニューヨーク 17日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場では、ドル指数が3営業日続落した。投資家のリスク選好度が高まり、ドルの投資妙味が低下したことが背景。

米小売り大手ホーム・デポやユナイテッド航空が好調な業績見通しを示したほか、中国のハイテク企業取り締まりや新型コロナウイルス感染防止策の緩和を巡る楽観的見方により、リスクセンチメントが改善した。

主要6通貨に対するドル指数は0.7%低下し103.41。5月6日以来の低水準を付けた。

ジェフリーズのFXグローバル主任、ブラッド・ベクテル氏は「市場の雰囲気は先週に比べて劇的に改善し、ほとんどの資産クラスが値を戻しつつある。その結果、ほぼ全通貨が米ドルに対して上昇するとともに、株高・債券安となった」と述べた。

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は17日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル主催のイベントで、インフレが明らかに低下している証拠を確認するまでFRBは金融政策引き締めを続けると表明した。

これを受けてドルは下げ幅を縮小した。

ユーロは1%高の1.0535ドルと、先週付けた5年ぶり安値から値を回復。1ユーロ=1ドルに向けた下落基調は一服した。

スコシア銀行のチーフ為替ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は「ユーロ売りは限界に達し始めたように見える」と述べた。

英ポンドはドル安を受けて1.26%上昇し、5月5日以来の高水準を付けた。

豪ドルは0.52%上昇した。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインはほぼ横ばいの2万9745.69ドル。

ドル/円 NY午後3時 129.42/129.43

始値 129.32

高値 129.77

安値 129.08

ユーロ/ドル NY午後3時 1.0541/1.0545

始値 1.0515

高値 1.0555

安値 1.0516