[ニューヨーク 19日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが全面安となり2週間ぶりの安値を付けた。ドル高で年初から売られていた主要通貨の大半に買いが入った。

世界中の金融市場でボラティリティーが上昇する中、ドルは日本円とスイスフランに対して急落。スコシア銀行のチーフ為替ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は「投資家はおそらくドルだけで満足せず、リスク分散を図ろうとしている。特に米債利回りの上昇に伴うドルへの幅広い買いに限界が来ているようだ」と述べた。

ドル指数は1.0%安の102.79と5月5日以来の安値。1日の下落率が1%を超えたのは今回を含め過去5年間で6回のみ。

ドルは対円で3週間ぶり、対スイスフランで2週間ぶりの安値を付けた。

マネックス・ヨーロッパのFX分析部門責任者、サイモン・ハーベイ氏は「確かにリスクオフの状況下にもかかわらず、ドルが幅広い通貨に対し売られたが、安全通貨としてのドルの立場が弱まり始めたとは思えない」と述べた。

ユーロは対ドルで1週間超ぶりの高値。欧州中央銀行(ECB)による短期かつ積極的な引き締め路線の可能性を織り込んだ。

ポンドは対ドルで1.2%高。ただ、インフレ高進と不透明な成長見通しが上値を抑え、先週付けた2年ぶりの安値に近い水準にとどまった。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは4.7%高の3万0039.31ドル。

ドル/円 NY終値 127.80/127.83

始値 127.72

高値 127.97

安値 127.04

ユーロ/ドル NY終値 1.0586/1.0590

始値 1.0526

高値 1.0607

安値 1.0514