24日に開かれる日米豪印4か国の枠組み、クアッド首脳会合では、議論の成果を盛り込んだ共同声明が発表される見通しです。自由で開かれたインド太平洋への強固な関与を確認し、中国を念頭に、ルールに基づく海洋秩序への挑戦に対抗していく方針を明記する方向で調整が進められています。

共同声明には、自由で開かれたインド太平洋への4か国の強固な関与を確認し、自由や法の支配に加え、主権と領土の一体性などの原則を強く支持するとともに、これらの原則をほかの地域でも推進する立場が盛り込まれる方向です。

そのうえで、地域情勢に関して、中国が海洋進出の動きを強めていることを念頭に、ルールに基づく海洋秩序への挑戦に対抗し、国際法を順守する重要性を明記することが検討されています。

また北朝鮮をめぐって、朝鮮半島の非核化や、拉致問題の即時解決の必要性を確認し、情勢の不安定化をもたらす核・ミサイル開発を非難する見通しです。

共同声明ではインド太平洋地域での協力の在り方も盛り込まれ、
▽今後5年間でインフラ整備へのさらなる支援や投資を行う方針や、
▽気候変動問題に対応する新たな枠組みの立ち上げ、
それに
▽日米豪印4か国の衛星データを各国に提供するなど宇宙分野の協力の仕組みの創設などが盛り込まれる見通しです。