Chinese Premier Li Keqiang.Photographer: Xinhua News Agency/Xinhua News Agency

中国の李克強首相は同国経済について、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が世界を襲った2020年よりも幾つかの側面で悪化しているとの見方を示し、失業率の低下に取り組むよう求めた。

中国経済が急失速-「ゼロコロナ」生産や消費に大打撃 (3)

  地方当局者や国有企業、金融機関と景気安定の方策について協議した李首相は、会合後に「中国の経済統計は著しく悪化している。厳しさは幾つかの側面において、またある程度において、パンデミックの打撃を受けた2020年よりも深刻だ」と述べた。

  首相は当局者らに対し、失業率を低下させ、今年4-6月(第2四半期)の経済活動が「妥当なレンジ」で推移するよう確実を期すことを求めたと、国営メディアが報じた。

  ゴールドマン・サックス・グループのエコノミストらは首相が4-6月の経済成長を強調した点について、3月初めに設定された成長目標の達成が「厳しい」ことを「暗に認める」ものかもしれないとリポートで指摘。「4月の非常に弱い経済活動の伸びや5月に入ってからの勢いに欠ける回復、継続的な失業率上昇を踏まえ、中国の政策当局者の間では景気下支えの緊急性が高まっている」と分析した。

  首相は厳格な新型コロナ対策が経済に与える影響の抑制に努めると示唆したが、そのための具体的な方策は示さなかった。「われわれは防疫対策と同時に、経済発展の任務もやり遂げなくてはならない」と語った。

  コロナ感染封じ込めのロックダウン(都市封鎖)が繰り返し実施されているため、米国の経済成長率が1976年以降で初めて中国を上回る可能性が高まっている。こうした状況の中、中国政府の指導部は成長の下支えに努めている。

「ゼロコロナ」の中国、成長率で米国に逆転許す可能性-1976年以来

  シンクタンクのマクロポーロに所属するエコノミスト、ハウズ・ソン氏は「中国政府は5.5%の成長目標を断念しようとするだろう」と指摘。「今後数カ月で政府がこの状況にどう対応するかは、目標が未達となることよりも重要だ。うまく対処できれば、ダメージの一部を埋め合わせることは可能だ」と語った。

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原題:China Economy Worse Off in Some Ways Than 2020, Premier Says (2)、
China Economy Worse Off in Some Ways Than 2020, Premier Says (1)(抜粋)