[ニューヨーク 15日 ロイター] – 15日終盤のニューヨーク外為市場でドル指数が下落した。米連邦準備理事会(FRB)は14─15日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を75ベーシスポイント(bp)引き上げるとともに、今後の景気減速と失業率上昇を予想した。
FRBが一度に75bpの大幅利上げを決定するのは1994年以来。
ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのシニアマーケットアナリスト、ジョー・マニンボ氏は「FRBの決定を受け、ドルはうわさで買って事実で売るという動きに屈した」と指摘した。
ドル指数はFRBの発表直後に2002年12月以来の高値となる105.79まで上昇したが、終盤は0.50%安の104.76で推移している。 決済会社コーペイのチーフマーケットストラテジスト、カール・シャモッタ氏は、FOMC後の記者会見でパウエルFRB議長が「75bpの引き上げが一般的とは思わない」と発言したことがドル売りの一因と指摘。「結局、パウエル議長は市場の期待を上回る強気の姿勢を見せることができなかった」と述べた。
シャモッタ氏によると、トレーダーらは、FRBに続いて積極的な動きを見せそうな中央銀行が発行する通貨に資金を注ぎ込んでいる。
この日は欧州中央銀行(ECB)が臨時会合を開催したことを受け、序盤の市場ではドルがユーロに対し下げていた。
その後もドルへの売り圧力が再び強まり、ユーロは0.36%高の1.0452ドルとなった。
ドル/円は序盤に一時1ドル=135.60円と24年ぶりの安値を付けた。終盤には下げを取り返し、約1.3%上昇した。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインはほぼ横ばいの2万2149.15ドル。一時2万0076.05ドルまで下げ、1年半ぶり安値を更新していた。