ビットコインは19日の取引で13日ぶりに上昇。2万ドル台を回復した。過去最長の連続下落の後、暗号資産(仮想通貨)市場の上げをけん引した。

  時価総額で世界最大の仮想通貨であるビットコインはこの日16%上昇。ニューヨーク時間午後5時(日本時間20日午前6時)時点では2万400ドル。18日には1万7599ドルまで下げていた。イーサは26%上昇し1140ドル。最近の下げ局面では881ドルまで下落していた。

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  仮想通貨を専門とするヘッジファンド、パンテラ・キャピタルのパートナー、ポール・ベラディタキト氏は「機関投資家が買い機会と捉える底値近辺の水準を付け始めたようだ」と述べた。

  この2日間の激しい値動きが示すように、仮想通貨は特に週末に大きく変動する傾向がある。アナリストは19日の反発が短命に終わる可能性があると指摘する。金融引き締めがマクロ面の逆風になっているほか、仮想通貨業界内の危機が緊張の広がりへの懸念を生じさせるなど、全体的にネガティブなトーンが続いているためだ。ビットコインはこの日の上げ後も、月初から30%余り、昨年11月の過去最高値からは70%近く下げている。

仮想通貨市場で激動の1週間、トレーダーは次の危機を警戒

  今週末の取引高は通常よりも多く、コインゲッコーによると、ビットコインの売買はニューヨーク時間19日正午までの24時間で400億ドル(約5兆4000億円)近くに達した。前の週の土曜日(11日)は256億ドル、日曜日(12日)が225億ドルだった。

  フェアリード・ストラテジーズの創業者でマネジングパートナーのケイティ・ストックトン氏は、テクニカル分析に基づくと「短期的な反発」も期待できるとした一方、「モメンタムは極めてネガティブ」だとして押し目買いに注意を促した。

原題:Bitcoin Bounces Above $20,000 in Swift Rebound; Caution Advised(抜粋)