[マドリード/ヘルシンキ 28日 ロイター] – 北欧フィンランドとスウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)加盟を巡り、これまで難色を示していたトルコが28日、一転支持することで合意した。これにより、北欧2カ国のNATO加盟が実現する見通しとなった。

マドリードで開幕したNATO首脳会議に先立ち、フィンランドのニーニスト大統領、スウェーデンのアンデション首相、トルコのエルドアン大統領、NATOのストルテンベルグ事務総長は約4時間にわたり会談した。

ニーニスト大統領は、3カ国が「互いの安全保障への脅威に対する全面的な支援を行い」、「トルコがフィンランドとスウェーデンのNATO加盟を支持する」ことを確認する共同覚書に署名したと明らかにした。

さらに「加盟に向けた具体的なステップは今後2日間でNATOの同盟国によって合意される見通しだが、決定は差し迫っている」と述べた。

ストルテンベルグNATO事務総長も記者団に対し、「フィンランドとスウェーデンのNATO加盟に向けた道を開く合意に達した」と発表。トルコ、フィンランド、スウェーデンは「武器の輸出やテロとの戦いなど、トルコの懸念に対処する覚書に署名した」と述べた。

その上で「扉は開かれた。フィンランドとスウェーデンのNATO加盟は実現する」と言明した。

米政府高官によると、バイデン大統領は北欧2カ国のNATO加盟に向けた合意に支持を表明。また、フィンランドとスウェーデンの要請に基づき、バイデン大統領が28日にエルドアン大統領と会談していたことを明らかにした。