【AFP=時事】ロシアの侵攻を受けているウクライナの復興計画を協議する支援会議が4日、スイス・ルガノ(Lugano)で開幕した。ウクライナのデニス・シュミハリ(Denys Shmyhal)首相は、復興には推定7500億ドル(約102兆円)が必要となると説明。ウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は、同国の復興は民主主義諸国の共通の義務だと訴えた。
会議の冒頭で演説したシュミハリ氏は、ロシアの侵攻によりウクライナが被った甚大な被害に言及。ロシアと同国のオリガルヒ(新興財閥)から押収した資産を復興費用に充てるべきだとし、ロシア当局に「責任を負わせる」必要があると語った。
一方、ビデオメッセージで参加したゼレンスキー氏は、ウクライナの復興は一国の課題ではなく、「民主主義諸国すべての共通の課題だ」と指摘。同国の再建は「世界平和を支える最大の貢献」になると強調した。
会議には、欧州連合(EU)欧州委員会(European Commission)のウルズラ・フォンデアライエン(Ursula von der Leyen)委員長ら約1000人が参加。フォンデアライエン氏は、ウクライナをロシアの侵攻前より良い状態へ再建することの重要性を力説し、ウクライナ語で「ウクライナに栄光あれ」と叫んだ。
スイスのイグナツィオ・カシス(Ignazio Cassis)大統領によると、会議は5日に「長期的な復興プロセスの枠組み」を示すルガノ宣言を発表して閉幕する。【翻訳編集】 AFPBB News