An employee wearing a protective masks reviews paperwork at the Gifts For You company warehouse in Woodridge, Illinois, U.S., on Monday, Aug. 24, 2020. Photographer: Olivia Obineme/Bloomberg

米国が2024年より前に景気後退入りする確率は72%。ブルームバーグ・エコノミクスの最新予測です。年内に後退が始まる可能性は低いとみていますが、信頼感や需要が落ち込む負のスパイラルに陥ればそれもあり得ると指摘しています。景気後退時期が前倒しされるもう一つのリスクは、金融当局がタカ派姿勢を強めることとも言及。その手掛かりとなり得る連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が6日に公表されます。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

東電HDも合流検討

東芝が募っている株式非公開化などの提案に、東京電力ホールディングスも参加の検討をしていることが分かった。政府系の産業革新投資機構(JIC)と日系プライベート・エクイティー・ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)が連合を組むことになり、東電HDも同連合に加わる方向だ。複数の関係者が明らかにした。東芝は東電HDの福島第一原発の廃炉にも取り組むなど原子力事業で深い関わりを持つ。東電HDの資金拠出を仰ぐことで、東芝が引き続き同事業を重視していく姿勢を内外に示せるほか、国内事業会社の参画で日本勢による東芝支援色を打ち出す効果もある。

中国の台頭抑制図る

米政府はオランダの半導体製造装置メーカー、ASMLホールディングが主要装置を中国に販売するのを禁止するようオランダ政府に強く求めている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。半導体産業での中国の台頭を抑える米政府の取り組みが拡大している。バイデン米政権は現在、中国の消費財に対する関税の一部適用除外について細部を詰めているとされ、今回の件はそうした中で浮上した。

英国の重要閣僚が相次ぎ辞任

英国のスナク財務相とジャビド保健相は5日、辞任を相次ぎ明らかにした。ジョンソン首相は行動に疑惑があることを知りながらクリス・ピンチャー氏を2月に院内副幹事長に昇格させたが、同氏は男性2人に痴漢した疑いを英紙サンに報じられ、辞任。この昇格について、首相は「誤り」だったと認めたばかりだった。与党・保守党内では首相への怒りがあらためて強まっており、重要閣僚の辞任は二重の打撃となるが、ジョンソン氏はその後、後任の閣僚を起用。関係者によれば、首相の座にとどまる構えだ。

上海でくすぶる再封鎖懸念

中国・上海市は5日、市内全16区のうち9区で新型コロナウイルスの大規模検査を始めた。過去2日間で複数の感染者が見つかったことを受けたもので、中国の金融ハブである同市が「ゼロコロナ政策」追求の中で再度ロックダウン(都市封鎖)に入るとの懸念が強まっている。上海市政府の発表文によると、9地区の全域以外に3地区の一部で、5-7日の3日間に2回にわたって検査を行う。人口2500万人の同市は、住民と経済に多大な犠牲を強いた2カ月間のロックダウンを先月解除したばかり。

「著しく悪化」

イングランド銀行(英中央銀行)は、世界経済の見通しが「著しく悪化した」との認識を示した。商品価格の上昇が世界各地でインフレを押し上げ、向こう数カ月の景気下振れリスクを強めていることが背景にある。5日公表した金融安定報告で、エネルギーと原材料価格のボラティリティーが重大なリスクを呈しており、この混乱が将来の経済的な衝撃を増幅させる恐れがあると指摘した。

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