新型コロナウイルスのオミクロン株派生型で感染力が強いとされる「BA.5」の感染例が、中国の上海で初めて確認され、上海市当局は「非常に高い」リスクを警告している。ロックダウン(都市封鎖)が再開される可能性が懸念されている。
上海市の保健当局者が10日に記者会見で明らかにしたところによれば、感染が確認されたのは8日。12日と14日には市内9地区で大規模な検査を実施するほか、感染者との接触が考えられる近隣の他の地区でも検査を実施するという。隔離外で10日に確認された感染は1件だった。
中国金融ハブである上海のほかにも、「BA.5」は複数の都市で感染が報告されており、国家全体で「ゼロコロナ政策」を継続する意義が一段と厳しく問われかねない。習近平国家主席はこれまで、政策を緩めることで新型コロナで国民の安全と健康が損なわれるくらいなら、一時的な経済的打撃を受け入れる考えを明らかにしている。
原題:Shanghai Finds First BA.5 Sub-Variant Case as Outbreak Grows (2)(抜粋)