[北京 13日 ロイター] – 中国人民銀行(中央銀行)の阮健弘調査統計局長は13日、実体経済への政策支援を強化すると表明した。減速する経済を下支えする取り組みの中でマクロレバレッジ比率が上昇するとの見方を示した。

阮氏は会見で「さまざまな金融政策措置を適時かつ柔軟に使用する。総量的な手段と構造的手段の2つの機能をより活用し、実体経済への支援を強化する」と述べた。

第1・四半期の中国のマクロレバレッジ比率は277.1%で、前年末より4.6%ポイント上昇したと明らかにした。

同比率は成長の鈍化とカウンターシクリカル政策により周期的に上昇するが、経済の回復により、将来的に妥当な債務水準を維持するための条件が整うだろうと述べた。

金融政策部門の責任者は流動性を適度に潤沢な水準に維持するとし、企業の資金調達コストを引き下げるよう金融機関に働きかける考えを示した。

「今年後半も引き続き経済運営は多大な不確実性と不安定に直面している。経済安定化に向けて努力し物価状況の変化に注意を払う必要がある」と述べた。

政策銀行に3000億元(446億2000万ドル)の債券発行を認めるという最近の措置は、一部の重要なインフラ事業が最低資本要件を満たすのを支援し、ひいてはインフラ事業への銀行融資拡大にも寄与するとの見方を示した。

金融安定部門の責任者は、河南省の一部銀行で預金が凍結された事態を受け、人民銀行が地方当局と協力して金融の安定維持と流動性リスクの監視を行っていると説明。中小銀行の資本増強を図り、リスクの高い銀行を減らす方針を示した。