Commuters at London Bridge underground station during the heatwave, on July 18. Photographer: Jose Sarmento Matos/Bloomberg

この夏は世界各地で厳しい暑さが続いています。英国のロンドンなどで今週気温が過去最高のセ氏40度に上昇する可能性があるほか、米テキサス州では一部で43度にも達するとの予報が出ています。英気象庁のデータによれば、最も暑かった年のトップ10はいずれも2002年以降。温暖化ガスの排出量増大を映し出しているといえそうです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

トレーディング好調

米銀ゴールドマン・サックス・グループの4-6月(第2四半期)業績は、投資銀行部門の不振をトレーディングが救った形となった。トレーディング収入は前年同期比32%増加し、アナリスト予想を上回った。債券・通貨・商品(FICC)トレーディング収入が55%増と好調で、金利や商品、為替が収入を押し上げた。一方、投資銀行部門の収入は41%減。相場の変動が大きく、顧客が資本市場を敬遠し、引き受けが急減したことを反映している。

景気低迷に備え

米アップルは来年、一部の部門に関して採用と支出のペースを落とす計画だ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。景気低迷の可能性に対応するためだという。関係者によれば、今回の計画は不確実性の高い時期により慎重に経営を進める戦略の一環。この減速計画で全てのチームが影響を受けるわけではなく、アップルは依然として来年、積極的な製品発表を予定しているという。ただそれでも、アップルにしてはより慎重なトーンが際立っている。ブルームバーグの報道後にアップル株は下げに転じ、終値で2.1%安となった。

不可抗力

ロシアの国営天然ガス企業ガスプロムは、欧州の買い手数社に対し不可抗力条項を宣言した。ガス供給の制限を継続する意図があるとのシグナルを送っている可能性がある。事情に詳しい複数の関係者によれば、ガスプロムは先週14日付の書簡で、不可抗力条項は過去1カ月の供給に適用されると記した。同条項の適用の通知に期限は記されていないという。不可抗力条項を過去にさかのぼって発動するのは「控えめに言っても異例」だと、エナジー・アスペクツのトレバー・シコルスキ氏は指摘した。

時期尚早

利上げ懸念の緩和で株式相場は上昇しているが、ゴールドマン・サックスの世界株式担当チーフストラテジストは、米金融当局にかかる政策引き締め圧力が後退すると見込むのはまだ早過ぎるとの認識を示した。ピーター・オッペンハイマー氏はブルームバーグテレビジョンで、年初来の株価下落はマイナス成長に陥るとの投資家の予想を反映しているとしつつ、「深刻なリセッション(景気後退)が織り込まれているとは思わない」と指摘。「リスク資産の底入れが確認できる前に」金融環境の引き締めが必要になるだろうと語った。

計画停止

ソフトバンクグループは、傘下の英半導体設計会社アームのロンドンでの新規株式公開(IPO)計画を停止したと、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が英政府とソフトバンクの協議について説明を受けた複数の関係者の話として報じた。英国での政局混乱が理由だという。英国ではグリムストーン投資担当相とフィルプ英技術・デジタル経済相が辞任。両相はアームのロンドンIPOに関するソフトバンクグループとの協議で中心的な役割を担ってきた。

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