[東京 25日 ロイター] – 岸田文雄首相は25日の経済財政諮問会議で、新型コロナの感染再拡大を念頭に、ウィズコロナ(コロナとの共生)でも経済水準を引き上げると強調した。物価上昇のリスクも分析し予備費を機動的に活用すると述べた。
首相は日本経済の現状について、「オミクロンの特性を踏まえた感染防止と経済・社会活動の両立によりコロナ禍で落ち込んだサービス消費もようやく明るい兆しが出始めた」と指摘し、2022年度の実質GDP(国内総生産)は2.0%程度の成長となるとの試算を示した。「これまでの経験を生かし、医療提供体制に万全を期すことなど出来る限り、ウィズコロナのもとで経済活動の水準を引き上げていく」と話した。
足元の物価上昇に関連し、「ロシアのウクライナ侵略がもたらした世界的な物価高騰はコロナ禍の経済回復にとってのリスク。物価上昇の国民生活に与えるリスクを丁寧に分析し、5.5兆円の予備費を機動的に活用しながら適切かつ効果的な対応策を講じる」とした。