[北京 26日 ロイター] – 中国を訪問したインドネシアのジョコ・ウィドド大統領は26日、習近平国家主席や李克強首相と会談し、二国間貿易の規模拡大、農業や食料安全保障などの分野での協力深化で合意した。
共同声明で「(中国とインドネシアは)地域の平和と安定を維持するために強い責任感を持って積極的に行動してきた」と指摘。「両国は団結およびウィン─ウィンの協力を通じて強さを求める主要な発展途上国の模範を示した」とした。
インドネシアは、中国にとってフェロニッケル、石炭、銅、天然ガスの重要な調達先。2022年上半期のインドネシアからの輸入は、コモディティー(商品)を中心に前年比34.2%増加し、ロシアに次ぐ伸びを記録した。
ジョコ大統領と李首相の会談後のインドネシア政府の発表によると、中国はインドネシアから100万トンの粗パーム油を追加輸入することを表明した。
ジョコ大統領は今年の20カ国・地域(G20)会議の議長国として、ロシアのウクライナ侵攻で鮮明になったG20内の亀裂の修復に努めてきた。先月にはウクライナを訪問してゼレンスキー大統領と会談し、その後ロシアでプーチン大統領と会談した。
大統領の訪中に随行したレトノ外相によると、ウクライナやロシアへの訪問などジョコ氏の平和への取り組みを習氏が高く評価したという。
また、共同声明によると、ジョコ大統領は11月に開催されるG20首脳会議(サミット)に出席するよう習主席を招待し「習主席は感謝の意を表し、サミットの完全なる成功を祈念した」という。