[台北 11日 ロイター] – 台湾の蔡英文総統は11日、中国は台湾周辺での軍事訓練の規模を縮小させているものの、脅威はなお存在していると述べた。
蔡氏は声明で空軍将校に対し「現時点でも中国の軍事力による脅威は後退していない」と指摘。ただ、台湾は対立をエスカレートさせることも、紛争を誘発することもしないとし、「台湾は主権と国家安全保障をしっかりと守り、民主主義と自由を守る路線を堅持する」とした。
関係筋によると、台湾海峡の中間線付近の中国と台湾海軍艦船は11日午後の時点で10隻以下となり、前日から「大幅に減少」。台湾の東海岸沖と日本の与那国島の近くで中国海軍の艦船数隻が任務遂行中だと明らかにした。
台湾の国防部(国防省)は、11日に台湾海峡とその周辺で21機の中国軍機と6隻の中国海軍艦艇を探知したと発表。中国軍機のうち11機が中間線を越えたという。前日は36機の中国軍機と10隻の中国海軍艦艇を探知。中間線を越えたのは17機だった。
中国軍は前日、台湾周辺での任務完了を宣言。この日は台湾周辺での活動について新たなコメントは出していない。