[オスタン(フランス) 11日 ロイター] – 記録的な熱波に見舞われている欧州で、11日はフランス、スペイン、ポルトガルなどで山火事が猛威を振るったほか、ドイツを流れるライン川の水位が低下し、物流が阻害されるなどの影響が出た。
フランス南西部のワインの産地として知られるボルドー近郊では巨大な山火事が発生から3日経過。ボルドーがあるジロンド県では1000人を超える消防士が消火活動にあたっているが、これまでに6800ヘクタールの森林と住宅地が消失し、数千人の住民が避難を余儀なくされた。
消防士の一人は今回の山火事を「モンスターのようだ」と形容。ジロンド県の気温は11日に40度に達し、13日まで猛暑が続くと予想されており、消防は気候条件と極度の乾燥で山火事が勢いを増す恐れがあるとして警戒を呼びかけている。
仏大統領府によると、フランスの山火事に対処するためにギリシャとスウェーデンが消火用航空機、ドイツ、オーストリア、ルーマニア、ポーランドが消防士を派遣した。
このほか、ポルトガルでは中部で発生した山火事が6日目に入り、消失面積は1万0500ヘクタールに達した。スペインでも新たな山火事が発生し、エストレマドゥーラ州カセレス県では数百人が避難を余儀なくされている。
英国では、気象庁がイングランドとウェールズの一部に4日間の「猛暑」警報を発令した。