[ロンドン 11日 ロイター] – 石油輸出国機構(OPEC)は11日に発表した月報で、2022年の世界石油需要増加幅が日量310万バレル(3.2%)となり、前回予想から26万バレル減るとの見通しを示した。一方、国際エネルギー機関(IEA)は同日、増加幅が日量210万バレルになると予測し、前回予想から38万バレル上方修正した。

OPECが見通しを下方修正したのは4月以来で、3度目。ロシアのウクライナ侵攻による経済的影響や高インフレ、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)抑制措置などが理由とした。

OPECの月報によると、7月のOPECの生産量は日量2884万バレルと前月より16万2000バレル増えたが、加盟国と非加盟産油国でつくる「OPECプラス」で合意した増産幅を下回った。

23年の世界需要予想は日量270万バレル増に据え置き、OPEC非加盟国からの供給が日量171万バレル増加すると予想した。市場のバランスを取るためには、OPECが日量で約90万バレルを追加供給する必要があることになる。

OPECは米の22年のシェールオイル供給見通しを日量74万バレル増に下方修正した。一方、23年は日量80万バレル増えると予測し、供給拡大がやや加速するとみている。