米連邦捜査局(FBI)によるトランプ前米大統領の邸宅捜索で、最高機密文書などの押収が捜索令状や押収品リストの開示で明らかになったことを踏まえ、米下院のマロニー監視・改革委員長とシフ情報特別委員長は13日、ヘインズ米国家情報長官宛ての書簡で「損害評価」の提供を求めた。
民主党所属の両委員長はこの書簡で、評価の進展について機密扱いの説明も「できるだけ早急に」求められると主張。「司法省の捜査が進んでも、確実に機密情報を守り、情報が危険にさらされることで国家安全保障にもたらすダメージを和らげる必要措置を全て講じることが最重要だ」と指摘した。
さらに、「トランプ前大統領の行為は米国の安全保障を深刻なリスクにさらした恐れがある。この問題は全面的な検証を必要とする」などとも続けた。
米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が事情に詳しい関係者4人からの情報として13日報じたところによれば、トランプ氏の弁護士少なくとも1人は6月、同氏がフロリダ州に所有する邸宅「マールアラーゴ」で保管されていた機密文書は全て政府に戻されたと宣言する文書に署名した。
NYTはこの宣言文について、司法省の国家安全保障担当の高官、ジェイ・ブラット氏が6月3日にトランプ氏の邸宅を訪問した後に作成されたとし、同氏と側近が連邦司法当局の調査担当者に全面的に協力していなかった可能性を意味し得るとも伝えている。
原題:House Democrats Ask Intelligence Chief to Assess Trump Documents (抜粋)