- 米利上げペースで見解割れる、トルコが予想外の利下げ
- フィラデルフィア連銀景況指数、クアルコムの復帰計画、サハリン2
新型コロナウイルス禍でニューヨーク市の飲食店の命綱となった屋外営業プログラムですが、コロナ規制の緩和により最近では車道や歩道に設置された飲食スペースを撤去するレストランも出始めています。一方で利用されず放置されたままとなっているケースもあり、衛生・安全面を問題視する一部住民から苦情が出ていることも事実です。ただアダムズ市長は、そうした問題のある飲食店には厳格に対応しつつ、屋外営業プログラム自体は今後も続ける考えを示しました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
見解割れる
今後の利上げペースを巡り、米金融当局者の間で認識の相違が見られている。セントルイス連銀のブラード総裁は、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合での75ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)追加利上げへの支持に傾いていると述べた。一方でカンザスシティー連銀のジョージ総裁は、当局は利上げの面で既に「多くを成し遂げた」と指摘。今後のペースについては「議論を続ける」とし、ブラード総裁よりやや慎重なトーンとなった。このほかサンフランシスコ連銀のデーリー総裁とミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、インフレ鈍化に向けて当局にはまだ仕事が残されているとの認識を示した。
衝撃
トルコ中央銀行は政策金利を引き下げた。トルコ・リラが最安値付近で取引され、インフレ率が24年ぶりの高水準となっている同国の利下げは予想外で、市場に衝撃が走った。リラは急落した。金融政策委員会は1週間物レポ金利を13%と、これまでの14%から引き下げた。政策金利は前月まで7カ月据え置かれていた。政策委は発表文で、製造業が減速した場合に備えての対応であり、金融緩和サイクルに突入したわけではないと示唆した。
予想外にプラス
8月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数は3カ月ぶりにプラスとなった。景況指数は6.2に上昇。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値はマイナス5だった。前月はマイナス12.3。8月は出荷が大きく上昇。新規受注はマイナス5.1と約20ポイント持ち直し、活動縮小ペースの鈍化を示した。
復帰計画
米クアルコムはサーバー向け半導体市場への復帰を計画している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。同社はスマートフォン用半導体メーカーの最大手。急成長する市場に活路を見いだし、スマホ依存度を下げる狙いがありそうだ。同関係者によると、クアルコムは昨年に行った半導体スタートアップのヌビア買収で手にした製品の顧客を探している。アマゾン・ドット・コムのクラウドコンピューティング部門、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)がクアルコムの提供内容を検討することで合意したという。
板挟み
ロシアは石油・天然ガス開発プロジェクト「サハリン2」から液化天然ガス(LNG)を購入する企業に対し、ガスプロムバンクに代金を支払うよう要請した。日本や韓国などのLNG購入企業はエネルギー確保と対ロ制裁措置との間で板挟みとなる。サハリン2の事業を引き継いだ新運営会社のサハリン・エナジーは、決済手続きを顧客企業に通知し、米ドル建てでガスプロムバンクに支払うよう指示した。ブルームバーグが文書で確認した。サハリン2のLNG輸出は半分以上が日本に向かう。日本は安定したエネルギー供給源としてサハリン2に依存する。韓国や台湾もサハリン2からエネルギーを輸入している。
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