【ニューヨーク時事】トランプ前米大統領一族が運営する企業「トランプ・オーガニゼーション」の不正疑惑をめぐり、詐欺などの罪に問われている同社の元最高財務責任者(CFO)ワイセルバーグ被告(75)が18日、起訴された15訴因全てで罪を認めた。ニューヨークのマンハッタン地区検察が明らかにした。
昨年夏にワイセルバーグ被告と共に起訴された法人としての同社は法廷で争う構え。10月24日から陪審員の選定が始まるという。
ワイセルバーグ被告はトランプ氏の父の代から一族に仕える「金庫番」で、2005~21年、マンハッタンのマンションの家賃や高級車など計176万ドル(約2億4000万円)相当を同社から受け取りながら申告せず、脱税したなどとされた。
米メディアによると、ワイセルバーグ被告には禁錮15年が言い渡される可能性があったが、司法取引に応じた。禁錮5月と、脱税額に利子などを加えた約200万ドル(約2億7000万円)の支払いで合意した。また、今後始まる同社の公判での証言も義務付けられた。
同社の不正疑惑をめぐっては、同地区検察はトランプ氏自身の立件を視野に捜査を続けている。