[北京 19日 ロイター] – 中国の国営メディアは19日、国務院(内閣に相当)の当局者が財政・金融政策による経済支援を的を絞って強化する方針を示したと報じた。一段の金融緩和策が打ち出される見通しが強まった。

中国の主要経済指標は、7月に予想に反して減速したことを示した。新型コロナウイルス感染再拡大や世界経済の減速などの逆風に対処するため、政策立案者が措置を強化するよう圧力を高めている。

国務院は、李克強首相が議長を務める定例会議後に「現在、経済は発展に向けて回復を続けているが、まだ小さな変動がある」とした上で、「実体経済を支えるために的を絞った財政・金融政策を強化し、経済回復の基盤をさらに確固たるものとし、経済運営を合理的な範囲に維持することが必要だ」と表明した。

複数の政策関係者やアナリストはロイターに対し、中国人民銀行(中央銀行)はインフレ高進と資本逃避への懸念を背景にできることの余地は限られているものの、さらなる金融緩和策を進めることになると指摘した。

ロイターの調査によると、中国は22日に基準貸出金利を引き下げると広く予想されている。

国務院は、中国が市場に基づいた政策金利の態勢を改善し、有効な信用需要の回復を支援すると言及。さらに当局が企業の融資コストと消費者の信用コストを引き下げると訴えた。

中国は国内消費促進に向けた措置の一環として、新エネルギー車(NEV)の購入時の免除措置を2023年末まで延長することも表明した。