[東京 22日 ロイター] – 岸田文雄首相は22日夜、オンライン形式で記者団の取材に応じ、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と自民党議員の関係について、政治家それぞれの責任で明らかにし説明をすることが基本だと述べた。その上で、閣僚らにも適切に対応するよう徹底していきたいと語った。
岸田首相は、自民党が組織として旧統一教会との関係は「なかった」と強調した上で、さまざまな政治家がさまざまな形で関係があったことが指摘されているとした。一人一人の事情は異なるため、それぞれ責任をもって説明することが基本だとした。
内閣改造と党役員人事を行った後に内閣支持率が急落したことについては、調査によって数字の水準や増減の程度が異なるため「一つ一つコメントすることは差し控える」としつつ、「国民からのさまざまな指摘については真摯に受け止めていかなければならない」と語った。
人事については大きな課題に政府・与党としてしっかり対応していく観点から人選を行ったと説明。一方で旧統一教会に関係する指摘を国民から受けていることについても真摯に受け止めなければならないと述べた。
岸田首相は16日から6日間の夏休みをとっており、22日から公務に復帰する予定だった。20日夜に微熱や咳などの症状が生じ、21日午前にPCR検査を受けたところ、同日午後に陽性の結果が出た。症状は軽いことから、22日からリモートで執務にあたった。
首相は、27日からチュニジアで開催予定のアフリカ開発会議(TICAD)へのオンライン出席をはじめ、可能な限り通常の対応を行っていきたいと語った。
(杉山健太郎)