[キーウ(キエフ) 24日 ロイター] – ウクライナは24日、31周年となる旧ソ連からの独立記念日とロシアによる侵攻開始から丸半年を迎えた。攻撃の脅威にさらされる中、控えめな祝典が行われ、ロシアへの抵抗意志を改めて確認する日となりそうだ。

首都キーウ(キエフ)では市民集会が禁止されているが、政府は中心部に焼けたロシアの戦車や装甲車を戦利品のように並べている。東部の最前線都市ハルキウでは夜間外出禁止令が発令されている。

ウクライナのゼレンスキー大統領は23日夜、「ロシアの挑発」の可能性を警告。「われわれは国家に対する最も恐ろしい脅威と戦っている。また、最も高いレベルの国民の結束を達成した時でもある」と演説で述べた。

ウクライナ戦争ではこれまでに数千人の市民が死亡。同国の人口4100万人の3分の1以上が自宅から離れることを余儀なくされているほか、各都市が廃虚となり、世界市場を動揺させている。和平交渉のめどは立っておらず、ほぼ行き詰まり状態にある。

2014年に併合したクリミアに加え、ロシアは黒海とアゾフ海沿岸を含む南部の地域と、東部ドンバス地域の大部分にまで支配を広げている。

ウクライナ軍はこれまで、戦争で約9000人の軍人が死亡したと発表している。

ロシアは犠牲者を公表していないが、米国の情報機関は1万5000人が死亡したと推定している。