- ザポリージャ原発は依然非常に危険な状態とウクライナ大統領
- ウクライナは海上ルートで穀物300万トンの月間輸出目指す
ベーアボック独外相は同国紙ビルト日曜版とのインタビューで、ウクライナでの戦争が何年か続く恐れがあると警告し、同国への財政・軍事支援を「必要な限り」継続するだろうと述べた。
同相は「もちろん戦争ができるだけ早期に終わってほしい。だが、残念ながらウクライナが来年夏も友人たちからの新たな重火器を依然必要とする事態を想定する必要がある」と発言。
同相は「不幸なことにロシア政府はウクライナとその国民を従属させるという妄想を断念していない」と語った。
ウクライナのゼレンスキー大統領はザポリージャ原発について、原子炉2基の電源が回復されたにもかかわらず、「依然として非常にリスクがあり危険だ」との認識を示した。
ウクライナ国営原子力企業エネルゴアトムによると、原発は「占拠を続けるロシア軍の挑発にもかかわらず」機能している。同大統領はビデオ演説で、今後のインシデントを防ぐために、国際原子力機関(IAEA)の調査団が可能な限り早期に現地に入ることが認められるべきだと述べた。
同原発の近くでは夜間に数回の攻撃があった。ロシアのタス通信はウクライナ軍によるものだと報道。ウクライナ側はロシアの攻撃と主張している。欧州委員会のボレル副委員長(外交安全保障上級代表)も現状に懸念を表明した。
ウクライナ情勢を巡る最近の主な動きは以下の通り。
EUでロシア人観光客へのビザ巡り意見分かれる
欧州連合(EU)ではフランスとドイツが学生、芸術家、学者など政府と無関係のロシア人へのビザ発給を継続すべきだと主張するのに対し、ロシアに隣接するバルト諸国やフィンランドはEUがロシア人観光客の入国を禁止するよう求めている。
ウクライナは海上で穀物300万トンの月間輸出目指す
ゼレンスキー大統領はウクライナが先月国連とトルコの仲介で穀物輸出再開の合意が成立した後で、穀物100万トンを海上ルートで輸出したと発表した。同国は海上で月間300万トンの穀物輸出を目指しているという。
IMFはウクライナ支援で多くの選択肢検討-筆頭副専務理事
国際通貨基金(IMF)のゴピナート筆頭副専務理事はウクライナへの支援策について、ロシアによる侵攻後に供与した緊急融資以外の選択肢を検討していることを明らかにした。ブルームバーグテレビジョンに語った。
NPT再検討会議、最終文書採択できず決裂-ロシアの反発で
ニューヨークの国連本部で開催されていた核拡散防止条約(NPT)再検討会議は、ロシアが占拠するウクライナのザポロジエ原発の管理を巡る記述にロシアが反発したことで、最終文書を採択できず、決裂して閉幕した。AP通信が伝えた。
NPT再検討会議、最終文書採択できず決裂-原発の記述にロシア反発
原題:Ukraine Latest: Germany Warns That War ‘Could Last Years’、Ukraine Latest: Zelenskiy Says Nuclear Plant Still ‘Very Risky’(抜粋)