[東京 31日 ロイター] – トヨタ自動車は31日、電気自動車(EV)向け電池生産に日米で最大7300億円(約56億ドル)を投資すると発表した。日本で約4000億円、米国で約3250億円(約25億ドル)を追加で投じる。日米合わせて最大40ギガワット時(GWh)分の生産能力を増強し、2024年から26年の生産開始を目指す。

トヨタは21年末、30年までにEVの年間世界販売350万台を目標に掲げ、車載電池の生産に2兆円を投資、電池の生産能力を約280GWhとする計画を打ち出しており、今回の投資額7300億円や生産能力40Gwhはその一環。需要拡大が見込まれるEVの電池生産体制を強化する。

米国では、新設を公表済みの電池工場(ノースカロライナ州)でEV向け電池の生産ライン2つを追加し、約350人を新たに雇用する。トヨタは昨年11月、同工場に1430億円を投じてハイブリッド車向け電池の生産ライン4つを新設し、1750人を雇用すると発表していたが、当初からEV向けも想定していた。米国生産での投資額3250億円のうち、同工場に10%出資している豊田通商は165億円を負担する。

日本では、トヨタの下山工場(愛知県みよし市)と明知工場(同)のほか、パナソニックとの合弁会社プライムプラネットエナジー&ソリューションズの姫路工場(兵庫県姫路市)、トヨタ子会社プライムアースEVエナジーが24年中に稼働予定で現在建設中の新居工場(静岡県湖西市)へ投資する。

EV向け電池を巡っては、ホンダも29日に韓国電池大手のLGエナジーソリューションと米国でEV用リチウムイオン電池の工場を新設すると発表したばかり。総投資額は44億ドル(29日のレート換算で約6100億円)で、年間生産能力は最大約40GWh。23年初頭に着工し、25年末までに量産開始を目指すとしている。