[ワシントン/東京 13日 ロイター] – 鈴木俊一財務相は、主要7カ国(G7)と20カ国・地域(G20)の財務相・中央銀行総裁会議で、為替について「急激に変動が高まり、極めて憂慮している」と、それぞれ言及したことを明らかにした。訪問先の米ワシントンで記者団に語った。
鈴木財務相は「インフレを受けた先進国の金融引き締めの波及効果に注意が必要」との認識を示したうえで、「とくに為替について変動が急激に高まり、極めて憂慮している」と、各国に伝えたと述べた。
為替レートの過度な変動や無秩序な動きは「経済・金融に対して悪影響を与え得る」との国際合意に基づき、「インフレ、資本フロー、債務問題への影響を注視し、適切に対応する必要がある」との考えを共有したという。「金融引き締めが為替も含め、世界経済に影響を与えている。多くの国がそうしたことを注視し、対応する必要性が指摘された」ことも明らかにした。
会合では「日本も、投機による過度な変動に対応するため、2011年以来の為替介入を先月実施したことを説明した」と記者団に語った。日本の為替介入に対して各国のコメントはなかった、とした。
為替介入に関しては「どこかに水準があって、それを超えたらということではなく、ボラティリティに注目して、とくに投機筋が動いて急激な変動があるということがあれば断固たる対応をする」との考えも併せて述べた。
鈴木財務相は「投機による過度な変動は容認できない」とし、「為替市場の動向を高い緊張感をもって注視している。過度な変動に対しては適切な対応を取りたい」とも語った。