米中間選挙の投票所に並ぶ有権者たち=西部アリゾナ州マリコパ郡で2022年11月8日、ロイター
米中間選挙の投票所に並ぶ有権者たち=西部アリゾナ州マリコパ郡で2022年11月8日、ロイター

 米中間選挙の投開票日の8日、接戦が予想されている西部アリゾナ州のマリコパ郡で、一部の投票集計機に不具合が発生するトラブルがあった。同郡はトランプ前大統領が2020年大統領選で「不正選挙」を主張し、選挙結果の監査も実施された「因縁の地」。トランプ氏は「またか? 国民は我慢しないぞ」などとSNS(ネット交流サービス)に書き込み、不満をあらわにしている。

 マリコパ郡は州人口の6割が居住し、選挙の勝敗を左右する地域。ロイター通信によると、郡内の約4分の1の投票所に設置されている約60台の投票集計機で不具合が発生。投票用紙を読み込めないなどのトラブルがあり、技術者が修理にあたったという。郡の担当者は「全ての票は数えられることになる」と説明しているという。

 アリゾナ州では共和党から州知事候補のカリ・レーク氏など、トランプ氏による根拠の乏しい「不正選挙」の主張に同調する「選挙否定派」が多く立候補している。【ワシントン鈴木一生】